1893年、鳥羽湾に浮かぶ相島で御木本幸吉が世界で初めて真珠の養殖に成功しました。その後、伊勢志摩の観光や民間外交に寄与するため、1951年に島を観光施設として一般開放したのがミキモト真珠島のはじまりです。養殖真珠の成功を支えたのは、潜水作業をする海女(あま)たちの存在。今は養殖技術が発達したためその姿を見ることはなくなりましたが、当時の活躍を記念して、ミキモト真珠島では昔ながらの白い磯着を身にまとった海女の実演がおこなわれています。
島内には、真珠の養殖法などを資料や映像とともに詳しく紹介するほか、天然真珠を用いたアンティークジュエリーや養殖真珠を使用した豪華な美術工芸品を展示する「真珠博物館」や、真珠王と呼ばれた御木本幸吉の生涯を知る「御木本幸吉記念館」があり、見どころも豊富。隣接した「パールプラザ」ではショッピングや食事も楽しめます。真珠を育むアコヤ貝の貝柱を使用したオリジナルメニューなど、真珠の島ならではの珍味を味わってみてはいかがでしょうか。この島を見守り続ける「珠の宮」や、アコヤ貝の貝殻に願いを書いて投げ入れる「願いの井戸」、鳥羽湾を望む見晴台、野鳥が見られる自然林も広がっており、散策するのもおすすめです。